看護師は給料も時間もよくばりに求める転職で最高の労働環境が手に入る
皆さんこんにちは
裏看護師長です
今回は、転職するときにはどこに転職すれば良いか?
について解説していきます。
看護師には、転職先となる病院は数多くあります。
逆に、多く過ぎてどんな就職先があるのか?自分にはどこが合っているのか全く分かりませんよね?
私も最初はその状態からスタートして、かなり悩みました。
そこで今回はその全てを網羅することはできませんが、大手の給料や特徴を比較・検討していきたいと思います。
事前情報を整理しておくことで転職の選択肢が増え、自分の希望に合った転職先を選べる可能性が高まります。
自分に合った職場を選べるという事は転職後も継続して働ける可能性が高いため、順調なキャリアアップにもつながります。
そんなわがままが通るのが看護師という職業なのです。
以下の9つの転職先の給料と特徴を比較検討して、納得する環境で働きましょう。
転職は情報戦!
勝つためにはより多くの情報を収集しておきましょう!
日赤グループ
特徴
赤十字病院は、医療法における公的医療機関として、救急医療、がんなどの高度専門診療、生活習慣病の予防や高齢社会での介護の支援、へき地医療などを積極的に行い、地域の中核病院として、地域に根ざした医療を提供するとともに、安全・安心な医療を提供するために、すべての病院に医療安全推進室を設置し、医療事故や院内感染の防止への取り組みを強化しています。
また、災害時には国内外へ医療チームを派遣し現場で救護活動にあたるなど、赤十字の特色を生かしながらさまざまな活動を通じて社会に貢献しています。
赤十字病院の特色|赤十字病院|医療・社会福祉について|日本赤十字社 (jrc.or.jp)
日赤グループの特徴は何と言ってもグローバルなつながりが強く、災害や有事(戦争)の際を想定した体制が組まれている事です。赤十字社の成り立ちが戦争にあることが根強いのですが、どのグループの病院よりも中立や公平といった赤十字が掲げている「原則」を大事にしています。
また教育体制も整っており、赤十字独自の「キャリア開発ラダー」という指標を基にした教育体制が整っているため、日赤間の移動の際には自分のレベルを適切に評価してもらえます。
給料
日赤グループ看護師の基本給は専門学校卒と大学卒では少し違いますが、約23万です。
それに加えて、
- 夜勤手当
- 地方の日赤であれば僻地手当約1万円
- 住宅手当最大2万7500円
などの手当てがつき、年収としては約500万円前後といったところでしょうか。
ボーナス
日赤グループのボーナスは6月と12月の年に2回支給されます。
金額は各病院の経営状態によりますが1.7か月~2.5か月と幅がありそうです。
勤務形態
病院や病棟によって違いますが、基本的には2交代のところが多く、一部の地方の日赤は3交代のところもあるようです。
夜勤専属という働き方は多くないようですが、パートや時短などは臨機応変に対応してくれるようなので、その点については好印象です。
徳洲会グループ
特徴
徳洲会グループは、病院や施設をすべて含めると全国で360施設も展開している大きなグループです。
そして徳洲会病院の特徴は「救急に強い」という点にあります。
徳洲会グループ病院では「7O病院中 67病院」が救急指定病院として認可されており、救急医療は医療の原点として、断らない医療を実践しています。
給料
徳洲会グループも基本給は経験年数によって左右されますが、約21万~23万円程度で推移しているようです。
それに加えて、
- 2交代もしくは3交代分の夜勤手当
- 1万3千~2万4千の住宅手当
- 年2回の寒冷地手当
などが付き、年収としては500万~600万円の層が多いです。
ボーナス
徳洲会グループはボーナスの額が大きく、約3か月~3.5か月が平均でさらに年に2回の支給となっています。他の病院と比較すると若干基本給が少ない印象なのですがこのボーナスを加味すると、年収という点では他の病院よりも高い傾向にあります。
勤務形態
日赤同様、勤務形態は2交代か3交代のどちらかとなります。
加えて、ホームページでも大々的に取り上げているのですが「働き方改革」にのっとって、10日間の連続休暇を推進しています。
ワークライフバランスのことも考えてくれているという点では非常に魅力的です。
勤医協グループ
特徴
勤医協グループは正式名称「北海道勤労者医療協会」といい、北海道内限定の医療機関になります。道民にとってはなじみ深いのではないでしょうか?
他のグループと比較すると少し規模は小さいですが、道民にとっては安心できる医療機関の一つです。
2021年現在では札幌市でのコロナワクチン普及活動に力を入れているようです。
給料
経験 1年未満 経験5年 経験9年
給与 195,500円 208,150円 223,650円
上記の基本給をベースとして、
夜勤手当
- 住宅手当 … 世帯主は2万1千円、準世帯主は1万6千円
- 病棟看護師手当 … 5千円
などが付き、年収としては400万~500万円が平均です。
(参考→【看護師募集】看護部・一条通病院 (dohoku-kinikyo.or.jp))
ボーナス
詳しい額を調べることはできませんでしたが、基本的には年に2回(6月と12月)。
地域によっては年に3回(6月・12月・3月)の支給があるところもあり、非常に優良だと感じます。
勤務形態
勤医協グループも2交代もしくは3交代のどちらの形態もあるようです。
働く病棟によって違いますし、外来勤務であれば同然平日日勤であるのは変わらずです。
ただ、パートでの採用も積極的に雇っているようで、朝食時の2時間だけや夕食時の2時間だけなど、食事介助のお手伝いのような形で働くこともできるので、子供がいてがっつり働けないけど、働ける時間だけ働きたいという方にとってはお勧めかもしれません。
大学病院
特徴
大学病院の特徴は何と言っても在籍している医師の数でしょう。
病院という側面もありますが、研究機関としての側面もあるため求められるのは最新のエビデンスに基づいた医療の提供になります。
また、マンパワーも豊富であることから、一部の大学病院では点滴の施行やルート確保まで全て医師が行い、看護師は看護に徹するという所もあり、「看護師とはなにか」を考えることができ、専門性を磨いていく事ができます。
ただ、医師からの指示が絶対という風潮が強いため、地方の病院から転職する場合は息苦しく感じる人が多く、医師も大学病院の看護師は好んでいない傾向にあるようです。
給料
年齢 | 平均給与 | 平均年収 |
20~24歳 | 284,950円 | 3,918,900円 |
25歳~29歳 | 325,050円 | 4,726,200円 |
30歳~34歳 | 348,450円 | 5,107,000円 |
35歳~39歳 | 360,600円 | 5,308,500円 |
40歳~44歳 | 390,400円 | 5,877,600円 |
45歳~49歳 | 391,550円 | 5,772,900円 |
50歳~54歳 | 426,900円 | 6,522,350円 |
55歳~59歳 | 434,400円 | 6,421,200円 |
60歳~64歳 | 296,950円 | 4,288,000円 |
65歳~69歳 | 240,000円 | 3,153,150円 |
(データ元:平成29年賃金構造基本統計調査より現金給与額×12ヶ月+賞与平均)
ボーナス
大学病院はボーナスが高いことで有名です。
基本給が良いからというのもありますが、病院自体の経営も潤っているところが多いからです。
各病院ごとによって大きな価格差はありますが、年間で90万~150万円の賞与が与えられます。
勤務形態
他病院と同様で、2交代もしくは3交代での勤務です。
救急で非常に重症度の高い患者を受け入れる数は他病院と比較すると高いので、待機で呼ばれる回数や、緊張感は比較にはならないかもしれませんが…
厚生病院
特徴
厚生病院というのは、厚生連、つまり厚生農業協同組合連合会いわゆるJA厚生連が運営する病院・診療所を指します。
「組合員及び地域住民が日々健やかに生活できることを目指し、JA厚生連が行う保健・医療・高齢者福祉事業への支援を通じて地域社会の発展に貢献すること」を使命として、様々な支援を行っています。
JA全厚連の概要|JA全厚連 (ja-zenkouren.or.jp)
給料
基本給(専門学校3年課程卒)
- 1年次:218,360円
- 3年次:225,580円
基本給(看護大学卒)
- 1年次:222,530円
- 3年次:229,750円
これに加えて、夜勤手当や住宅手当などがついて、他の病院とも大きな違いはない年収となります。
ボーナス
地域に根付いた病院であるため、ボーナスの額や回数も地域によってかなり違いがありそうです。
ざっくりではありますが、年に2~4回の給付で合計4~6か月分のボーナスが平均となりそうです。
他の病院と比較しても大きなメリットとはなりにくそうです。
勤務形態
3交代のところも一部あるようですが、厚生病院系列は基本的には2交代のところが多く、2交代に慣れている看護師や、3交代ばっかりで2交代をやってみたいという方にはオススメかもしれません。
個人病院(クリニック)
特徴
個人病院の特徴は何と言ってもアットホームな環境
従業員の数が少ないですし、入院施設がある個人病院がほとんどないので、平日日勤で毎日顔を合わせるため、めんどくさい人間関係になりにくい傾向にあります。
給料
都会の一部の病院と比較すると年収は下がり、平均で400万円前後と言われています。
夜勤がほとんどないですし、業務内容も病棟と比較すると少なく、責任の重さも違うので妥当な数字ではあると思います。
ボーナス
個人病院はその経営状態から、ボーナスが出ないところが多いようです。
そのため、年収も下がっています。
ボーナス目当てでの個人病院への転職はNGという事になりますね
勤務形態
入院施設がほとんどないため、基本的には日勤のみの勤務になります。
平日に働き、土日祝日は休みなのでお子さんや友人との予定も立てやすいという点では、お金には代えられないメリットがありますよね。
訪問看護
特徴
訪問看護は看護の中では特殊な就職先です。
ご存じの通り、在宅療養中の利用者さんのお宅へ訪問し、決められている時間内で決められている内容の看護を提供するという訪問型の看護です。
その性質上、利用者の家族や周辺地域のコミュニティを含んだ情報収集や、必要なサービスを利用できるような提案や調整など、病院に勤める看護師とは少し毛色の違う知識も必要になってきます。
近年は地域包括支援が推進されており、病院→在宅への流れが推進されてきています。
そのため訪問看護領域は規模を拡大していく事が想定されますし、求人もどんどん増えてくる領域です。
給料
上記は看護rooさんから引用させていただいた内容ですが、夜勤なしの給料としては比較的高いと感じる方も多いのではないでしょうか?
確かに、病棟の看護師と比較すると少し低いですが年数を重ねるたびに、徐々にではありますが病棟看護師の年収に近づいていっている傾向があります。
その背景には、国が地域包括医療に力を入れているため、訪問看護の診療報酬が高くなり、訪問看護ステーションの経営を圧迫しないという事が挙げられるでしょう。
ボーナス
前項の表にも記載されていますが、訪問看護師のボーナスは平均で63万円と言われています。
月収から計算すると約2か月分となり高いとは言い難いですが、ボーナスがない病院や個人病院があることを考えると十分な手当と言えると思います。
勤務形態
基本的には日中の勤務となり、必要時は自分の担当する利用者に合わせて土日にも時間を組んだりすることもあるようです。日中の時間の使い方も、自分の担当する利用者さんの都合に合わせながらシフトを組んで訪問していくのでスケジュール管理の能力と運転免許が必要になります。
加えて、夜間の急変に対応している訪問看護ステーションでは1日1名もしくは2名の待機者を付けています。
もちろんその分の手当てはつくようですが、待機で呼ばれる可能性もあるという点は考慮しなければなりませんね。
美容クリニック
特徴
美容クリニックと一言で言っても、美容整形と美容皮膚科では大きく違いがあります。
美容整形の場合は手術や入院を伴う施設もあるため、夜勤や残業が必要になる所もあります。
美容皮膚科は手術がないので、染み抜きや脱毛といった普段の看護では関わることのない新たな技術を習得する必要があります。
そして、美容クリニックに勤める最大の特徴は社員割引きで施術を受けられるという点にあります。
美容に興味のある看護師なら飛びついてしまいますよね。
ただ、営業ノルマが課されるところもあるようなので営業の力も必要になってきそうです。
給料
美容クリニックは経営している企業・グループによって給料に差がありますが、病院診療とは違い「自由診療」なので診療料金を自由に決められるという特徴があります。
そのため看護師の給料は非常に高く、基本給だけでも30万~40万円とかなり高い水準であることが多いです。
ボーナス
美容クリニックは基本給が高いという性質と、営業利益はグループの規模拡大に投資されるという性質があるためボーナスが出ないところも多くあるようです。
もちろん、業績が良いところであれば夏に1回、冬に1回の年2回給付で合計3か月~4か月分といところも見受けられますし、私の知人もそれぐらい貰っていると言っていたので、転職を考えているのであればボーナスの有無については確認が必要かもしれません。
勤務形態
美容整形と美容皮膚科では違い、美容整形は手術や入院がある施設もありますから夜勤が必要な事が多いです。美容皮膚科であれば日勤勤務のみで夜勤はありません。
加えて、どちらにも共通するのですが、美容クリニックは施術が週末や祝日に行われることが多いので、週末や祝日に出勤を求められます。
そのため、友人や家族とのスケジュールが合わなくなってしまう可能性があるので要注意です。
介護施設
特徴
病院が「治療の場」であるなら介護施設は「生活の場」です。
そんな中で、看護師として利用者さんの健康管理を行っていきます。
介護士さんとの業務分担を明確にしながら、与薬・胃ろう栄養・インスリン・褥瘡処置・吸引・ストマ管理・看取りなどを主な業務とします。
給料
常勤看護師の場合
正看護師 月給 | 正看護師 年収 | 准看護師 月給 | 准看護師 年収 | |
特別養護老人ホーム | 422,652円 | 5,071,824円 | 382,542円 | 4,590,504円 |
介護老人保健施設 | 448,962円 | 5,387,544円 | 382,799円 | 4,593,588円 |
有料老人ホーム (特定施設入居者生活介護) | 427,972円 | 5,135,664円 | 375,933円 | 4,511,196円 |
グループホーム | 397,611円 | 4,771,332円 | 319,635円 | 3,835,620円 |
デイサービス | 354,319円 | 4,251,828円 | 326,620円 | 3,919,440円 |
訪問看護 | 440,368円 | 5,284,416円 | 352,006円 | 4,224,072円 |
看護小規模多機能型居宅介護 | 414,406円 | 4,972,872円 | 354,842円 | 4,258,104円 |
非常勤看護師の場合
正看護師 月給 | 正看護師 時給 | 准看護師 月給 | 准看護師 時給 | |
特別養護老人ホーム | 375,894円 | 2,237円 | 349,664円 | 2,081円 |
介護老人保健施設 | 362,987円 | 2,160円 | 334,143円 | 1,988円 |
有料老人ホーム (特定施設入居者生活介護) | 375,101円 | 2,232円 | 342,629円 | 2,039円 |
グループホーム | 339,533円 | 2,021円 | 299,425円 | 1,782円 |
デイサービス | 327,058円 | 1,946円 | 291,242円 | 1,733円 |
訪問看護 | 369,186円 | 2,197円 | 319,074円 | 1,899円 |
看護小規模多機能型居宅介護 | 347,775円 | 2,070円 | 292,644円 | 1,741円 |
【総まとめ】介護施設で働く看護師の平均年収・給料事情 | スタッフ満足MAGAZINE (staff-manzoku.co.jp)
上記の表は平均年齢50歳以上なのでかなり高い数字が出ていますが、20~30歳ぐらいであれば月であれば-7~-10万円、年収でいけば90万円~110万円程度マイナスで見てちょうどいいぐらいでしょう。
施設によっては入居する利用者さんの経済的な層が違うので、かなり上下するのが現実です。基本的には病棟の看護師よりは少し少ない傾向にあるというのが一般的です。
ボーナス
ボーナスも給料と同様で、施設の種類や売り上げによって大きく異なるのでここまで紹介してきた8つの中で一番平均を出すのが難しいです。
自分の周囲の施設のボーナス相場を把握して、肌感覚を養う必要がありそうです。
勤務形態
介護施設は24時間看護師が在中しなくてはいけない決まりがあるので、看護師として就職するのであれば夜勤も求められることになるでしょう。また、入所型の施設の場合は土日も休まず介助が必要なので、変則的なシフトになるのでそこは病棟とかわらないシフトになります。
夜勤については看護師の人数にもよってはしなくてもよいこともあるので、転職を考えている子持ちの主婦の方は交渉してみる必要がありそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は看護師の就職形態を9つに分けそれぞれの特徴についてご紹介してきました。
選択肢が広がればそれだけ転職を成功に導くことができ、人生における選択肢も増えていきます。
そして、もし仮に転職に踏み切ろうと勇気をもって1歩踏み出そうとしているのであれば、そんなあなたを全力で応援していきます。当ブログでは資産運用や転職にまつわる必要な情報を提供していきますし、アドバイスも行っています。
気になっていただけた方はあと1記事だけでも読んでみて下さい!