なぜ看護師は「辞めやすい」のか?我慢できずに辞めたら分かった事
皆さんこんにちは
裏看護師長です
毎日我慢している看護師の皆さん。
実は看護師は辞めやすい職業だって知っていましたか?
いきなり言われても信じられないかもしれませんがまぎれもない事実なんです。
ではなぜ「辞めやすい」のでしょうか?
それは、看護師という資格は強すぎて社会的に圧倒的なアドバンテージを持っているからなのです。
もし、今の職場の環境や人間関係に我慢の限界を感じたら何も考えずに思い切って辞めてみて下さい。
- 転職ができないかもしれない…
- 再就職するときに不利なのでは?
- お金が底を尽きちゃうかもしれない…
このような不安はつきものですが、それ以上の楽しい毎日があなたをまっていることでしょう。
もう今の現状に我慢するのは終わりにしましょう。
みんなが我慢している
「看護師辞めたい…」と思っているのはあなただけだと思っていますか?
大丈夫です。看護師を辞めたいと思う感情は誰しもが一度は通る道です。
どんな仕事でも楽な仕事はなく、辛い、辞めたいと思うことはありますが、看護師はその比ではないと裏看護師長的には思っています。
事実、看護師の離職率は2019年時点で11.5%と他職種と比較しても高い傾向にあります。
(Microsoft PowerPoint – 03_資料3-1_看護職員の現状と推移 (mhlw.go.jp))
なぜみんなが看護師を辞めたいと思い、我慢しながら働いているのか?
- 人間関係(スタッフ・患者・家族)
- 責任の重さ
- 時間外勤務
- 給料
- コロナ対応
という5つの視点で考えていきたいと思います。
人間関係(スタッフ・患者・家族)
看護師における人間関係は、スタッフ間だけの人間関係にとどまらず医師や他職種、患者はもちろんのこと、その家族との関りも避けることができません。
悪い人ばかりではありませんが、厚生労働省の調査からも結婚・出産を除く看護師の退職の原因の2位が人間関係であることは証明されています。
そのため、一部の人間とのかかわりが大きなストレスとなっていることは疑いようがありません。
私も病棟勤務ですが、看護師は年功序列の風潮がいまだに強い傾向があります。
ただ経験年数だけ重ねて最新のエビデンスや言葉を勉強しないお局がぐちぐち言ってくるのには本当に腹が立ちます。
スタッフだけでも相当なストレスを感じてしまうのに、偉そうで気分屋な先生からの指示受け、指示を守らない患者さん(認知症はしょうがない…)やクレーマー気質な患者のご家族への対応など、ストレスの要因しかないと言ってもいい環境です。
そんな中でストレスを感じずに楽しいという感情だけで働ける看護師は恐らく数えるほどしかいないでしょう。
人間関係にはストレスがつきものですよね。
味方にできれば本当に強い武器になるのですが…
責任の重さ
看護師は専門職であり、患者さんの命を預かる責任があります。
指示を出すのは医師ですが、それを実行してくのは私たち看護師で、一つ間違えれば簡単に命を落とすような処置もあります。
それだけでなく、患者さんの変化に「気づけなかった」というのも非常に大きな責任問題になってきます。皆さんも経験したことがあるかもしれませんが、急変後に振り替えると、
- 「確かにあの時少しおかしかったかもしれない」
- 「~から熱は出てたんですよね…」
など急変の予兆を見逃していたことってありませんか?
この予兆をキラーシンプトムとも言いますが、自分の受け持ちの患者さんを確かな知識とキラーシンプトムを捉える視点で看なければ、簡単に命を落としてしまいます。
責任を持って、専門職として患者の命を守るのが看護師としてのやりがいにつながるのですが、この責任に耐え切れず、抱えきれないストレスになってしまう人も多いようです。
時間外労働
マンパワー不足、能力不足、緊急入院や急な検査などのイレギュラーが多く予定通り進まない、などの要因から看護師は時間外労働が多い職業の一つと言われています。
私が働いているような地方に行けば行くほどその傾向は著明です。
時間内は検査や処置などで精一杯で記録は時間外からやっとスタートなんてこともざらにあります。
時間内の業務も避けることができませんし、時間外の記録も当然避けることができません。
強制的な時間外は私たちの大切な時間という資産をすり減らす悪です。
自分の能力が低くて時間外になってしまうのであれば努力次第で何とかなりますが、絶対に無理な労働環境の病院もあります。
それに加えて昔からその状況に慣れているお局がいると、時間外を当たり前だと思っているので、時間外になっても当たり前のようにナースコール対応をさせたり、先輩が帰る前に帰ろうとするとぐちぐち言ってきたり…(本当に頭がおかしい)
少し話がそれてしまいましたが、自分の大切なプライベートな時間を仕事にとられたくない!という理由で看護師を辞めたいと思う声もかなり多く聞かれます。
人生において時間外労働は本当に無駄な時間!
時間外手当をしっかりもらえるのであればまだいいですがカットされるのが現実…
先輩より早く帰っちゃダメな昔ながらの風潮も今すぐなくなってほしい!!
給料
「看護師の給料は高い」と言われますが一方で「看護師給料は仕事量・内容に見合ってない」という声が聞かれます。はたしてどちらが正しいのでしょうか?
実はこれ、
- 「看護師の給料は高い」 → 一般的な声
- 「看護師の給料は仕事量・内容に見合っていない」 → 看護師の声
という性質があります。
ここから考えられる答えとしては、「看護師の給料は仕事量・内容に見合っていない」だと私は考えます。
私自身が看護師で他の仕事をやったことがないからかもしれませんが、看護師は本当に多忙ですし、患者さんの命を預かる責任もあります。
一般的にみると給料は少し高く見えるかもしれませんが、それは夜勤手当と時間外手当によるものが大きいのが実際のところで、基本給で見てみると他職種とそこまで大きな変わりはありません。
このように、仕事量と給料が釣り合わないという理由で不満を持ち、看護師をやる意義を見失うという声も一定数聞かれます。
コロナ対応
最近ではコロナ対応による過激な勤務やそれによるストレスが看護師のストレスで最も大きな割合を示しています。特に中心部の看護師に著明ですが、今まで感じてきたストレスなど比べ物にならないほどのストレスを感じています。
そしてこのストレスは一番厄介で、辞めたくても辞められないという現実があるという事です。
「辛いのは自分だけじゃない」ということが分かっているからこそ、自分が抜けた穴を、一緒に頑張ってきた仲間に埋めさせるわけにはいかない、申し訳ない、という気持ちから辞めるという決断ができません。
勇気を振り絞って辞めたとしても、その後の目が怖くて解放されたのに解放された感じは全くしないのが現実でしょう。
一番辞めたいはずの状況で辞めるという選択が一番辛いという状況…
本当に地獄です…
看護師は仕事を辞めても大丈夫な理由は3つ
ここからは本題の、「看護師は仕事を辞めても大丈夫な理由」について解説していきます。
最初に結論を出しておくと、以下の3つの理由が挙げられます。
- 看護師の資格はなくならない
- 看護師の求人はなくならないどころか増えていく
- 年齢に左右されにくい
看護師という職業は専門職であるためライフスタイルが限られると思いがちですが実はそんなことはありません。
逆に、仕事を辞める・戻るという点に関しては融通が利く数少ない職業のひとつなのです。
看護師の資格はなくならない
あなたはご存じだと思いますが、看護師の資格は簡単に取れるものではありません。
看護学校3年もしくは看護大学4年の在学期間を経て、国家試験に合格する。
文字で書くと簡単ですが、その中には死ぬほどつらい看護実習や死ぬほど勉強した国家試験など、たくさんの時間を使い、たくさん苦労して達成しなければいけない「国家資格」です。
「簡単に取れる資格ではない」という事はそれと同時に「簡単に失う資格ではない」とも言い換えられ、よっぽどのことがない限り一生モノの資格となるのです。
つまり、一度今の職場を辞めたとしても看護師という資格が失われるわけではないため、何度でも看護師として復帰することができるのです。
加えて下記の二つの理由を考えると、今の職場を辞めるというのは何も怖いものはないと言えます。
苦労して手に入れた看護師の資格はあなたを一生守ってくれます!
看護師の求人はなくならないどころか増えていく
看護師業界は常に人手不足で、一部の人気病院を除くと人材を欲しがっているところがほとんどです。
さらに今はコロナ対応の必要性もあり、その需要が増してきています。
先日のオリンピックでは潜在看護師71万人という話もでましたがこの潜在看護師をいかに現場に戻すかという動きもあるぐらい人材不足ではあります。
厚生労働省も
団塊の世代が75歳以上となる2025年。このころには医療や介護の需要が一段と高まり、看護師等の専門職のニーズがますます高まることが予測されています。これは「2025年問題」と呼ばれ大きな社会的課題となっており、こうした予測を踏まえ、国は積極的に潜在看護師等の復職支援を強化しようとしています
広報誌「厚生労働」|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
と述べており、2025年に向けて国家レベルで動いてる最中でもあります。
ただ、看護師を辞める理由は根深いことが多いため、次の職場に求める条件が高止まりしがちです。
そのため、中々転職や仕事を辞めるという選択に踏み切ることができない現状があるのですが、求人は十分にあるため条件を少し下げるだけで良い次の職場を見つけられる可能性はグンと上がります。
年齢に左右されにくい
いくら資格がなくならない・需要があるとは言うものの、やっぱり一度仕事を離れた際に気になるのが、復帰したくなった時に復帰できるのか?という事だと思います。
その保証があればあなたの一歩を後押しできる最強の武器になります。
その武器として私が提案したいのは、看護師は「年齢に左右されにくい」という事実です。
看護師は一生モノの資格であるため、身体が健康である限り定年までしっかり働きぬくことができます。
当然、夜勤や当直などへの対応力は落ちてきて体調管理は難しくなるという側面は否めません。
ですが、復帰のしやすさでいえば他の専門職と比較してもダントツで復帰しやすい部類に入ります。
何歳になっても、と言うと少し言いすぎですが、ある程度の年齢になっても仕事に復帰しやすいとなると、早い段階で辛い職場からいったん離れるという選択はより簡単にできるのではないでしょうか。
年齢に左右されにくいというのは非常に心強い!
仕事を辞めても戻れるという保証があれば、一歩踏み出しやすいですよね!
看護師を辞めた後の楽しい未来
看護師は仕事を辞めやすく、復帰しやすい職業です。
ここまでである程度理解はして頂けたと思っているのですが、それでも、いきなり仕事を辞めるという行為には勇気がいりますし不安も残ります。
そこでここからは少し視点を変えて、看護師を辞めることによるメリットについて少し想像してみましょう。
看護師を辞めたあなたは何をしていますか?
ストレスから解放される
まず全員に共通することは「ストレスからの解放」ですね。
看護師を辞めるという事は、人間関係や労働環境に不満・ストレスを感じているはずです。
自分を苦しめてきた嫌なストレスからの解放は、何にも代えられない大きなメリットの一つです。
看護師の皆さんであればご存じかと思いますが、ストレスフルな環境は心身をむしばみ、種々の疾病への罹患リスクくを高めます。
一度しかない人生の大半をストレスを感じる職場で過ごすのはもうやめにしましょう!
仕事をせずに流れる雲を見ながらだらだら過ごす。
こんな幸せな時間を少しぐらい作ってもいいのではないでしょうか?
本当にやりたいことに時間と労力をかけられる
仕事を辞めるという事は非常に勇気がいる行為です。
ですが、本当にやりたいことを我慢して嫌な仕事をする勇気は持っている
と言い換えたらどうでしょう?
すこし挑発的な言葉になってしまい大変申し訳ないのですが、インパクトの強い言葉でなければ響かないところなのであえて言わせてもらっています。
「私はやりたいことがない」という人も多いとは思いますが、そんなことはないと思います。
- 家でだらだらする
- 漫画を読む・ゲームをする・YouTubeを見る
- 副業に力を入れたい
- 諦めきれない夢がある
今はどんなことでも、切り口を変えればビジネスアイデアとしてお金を稼ぐ手段になります。
お金を稼ぐ必要がなくても、一度きりの人生なのにやりたいことをやらないなんてもったいないと思いませんか?
若ければ若いほど、できることは多いですし失敗しても復活することができます。
あなたの本当にやりたいことは何ですか?
大切な人とのひとときを創れる
今現在、あなたは大切な人との時間を十分に確保できているでしょうか?
時間に加えて、大切な人とゆっくりかかわる心の余裕があるでしょうか?
看護師をしていると、残業や夜勤などで一般的な社会人の方とは少しずれた時間軸で働くことになります。
そのことによる身体的な疲労はもちろんのこと、職場でのストレスからくる精神的疲労が蓄積しているのではないでしょうか。
私はその状況を非常にもったいないと感じてしまいます。
自分の事を大切に思ってくれている人や自分が大切に思っている人に時間を使えない人生は悲しいです。
お金はもちろん大事ですし、社会的地位も大事なのですが、それよりも大事なもののために使う「時間」はそれよりも大事なものだと思いませんか?
1日24時間は変えることはできませんが、24時間を誰にどのように使うのかは自分次第です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
辞める事には大きなリスクを伴うように感じますが看護師に至っては実はそうでもありません。
むしろ毎日のストレスから解放されることで良いことの方がたくさんあります。
もちろん、それでも不安な人は数多くいると思います。
そんな人には看護師という資格を存分に生かして、
しっかり休んで再就職する
辞める前から辞める準備をしておく
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という手段を取るとさらにリスクなく、不安なく行動に移れるかと思います。
備えなくても良し。備えあればなお良し。
我慢をやめてストレスから解放されてみましょう。